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Disney+放映の真田広之主演 ドラマ SHOGUN 将軍を見ての感想

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かなり以前より気になっていたDisney+放映の真田広之主演 ドラマ SHOGUN 将軍をようやく見ましたので感想を書いておきます。全10話をものの三日間で一気に観ました。まず今の総括の感想としては「尻すぼみだったな・・」という感じ。

物語はほぼ架空話。一応関ヶ原の決戦間近という設定で全キャラクターが仮名で登場し主人公である徳川家康も吉井虎永という名前で登場します。事前予告でも主人公があの真田広之!と言う事でかなり大々的に売り出しましたが正直登場するのは全体の30%くらいであり、全体を通しては上記した期間内で多くのキャラ視点での群集劇になっています。その中でも個人的には鞠子(細川ガラシャ)がほぼ主人公と言っても過言ではないでしょう。

このドラマを簡単に言うと”アメリカナイズされた時代劇のプロモ―ションビデオ”という表現がしっくりくると思います。そして映像美という点では海外テレビドラマレベルでは非常に優秀な完成度だと感じます。私は以前から海外の方が描く時代劇の視点が非常に好きで過去であればラストサムライなんかも大好きですがSHOGUN 将軍も日本人では決して撮影できない海外の人だからこそ見える日本美を日本人以外の手法で美しく描いています。その独特な日本美の映像にあわせてノイジーなデジタルミュージックなBGMが入ったりで個人的に好きな映像でした。

物語はとても残念でした。
大前提にこれは完全なるフィクションなんですが各登場キャラには基本参考になる史実の人物達がいます。しかしその事実部分のバックボーンなどは基本描かれません。日本人であれば石田三成、茶々など理解していますがその部分は描かれない割にその史実部分を取り入れたうえで架空な話部分も追加されてストーリーが描かれるので話が全く理解できません・・・。全10話しかないのに主要人物が多すぎて次々とテーマが入れ替わるので結局どの物語も深堀されず、どのキャラの話も最終的に腑に落ちる結果にならないの積み重ねで最終回に至ります(唯一マシなのは鞠子くらいでしょうか)

そして需要なお話。
三浦按針がかなり重要なキーマンとして登場します。戦国時代の多くの風習を海外の目線でそれらの異常さ、美しさに気付かせるという視聴者への橋渡しになる大事な役目にはなっているのですが、物語の内部での存在感となると正直かなりうざったい人物でありSHOGUN 将軍のブランド力を大きく損なう原因になっています。これはこの俳優さんの技術不足なのか、それとも関ヶ原という大舞台にそもそも全く関係のない外国人をねじ込む事への失敗というべきか、とにかくこの按針が画面に出てくると先ほどまでの空気感と変わり突然ドリフのネタみたいになって全てが台無しになるんですよ。日本のコント番組に映画の番宣で来日した外国人がゲスト出演してコントに登場した感じと言えばわかりやすいと思います。どう転んでもこの日本を大きく動かしたこの時代に訳の分からん外人が介入することなど不可能なんです。もしも百歩譲ってこのキャラクターを入れたいのであればもっとフォーカスして大事に時間をかけて物語に入れ込むべきでした。
漂着→日本のカトリックを撲滅したいと懇願、本当にここの一点張り(無理やろ!笑)→鞠子のおかげで目が覚めて私には敵などいない!キリッ!

正直言ってSHOGUN 将軍を誰かに勧めるのって言われればお勧めしませんが個人的には1000円ほどの料金で一ヵ月マーベルはじめ多くの作品が見放題のDisney+の中にある一つの作品として、ぼけーっと正月にポテトチップを食べながら見るぶんには贅沢な作品だと思います。ただ、上記したように期待すると裏切られます。画面綺麗だなー、真田広之男前やなーという感じでご覧ください。そして皆さんもきっと「按針邪魔やなー」て感じると思います。

個人的には主要人物が多すぎるのだと思います。もっと人数を絞ってキャラを深堀させることで物語も理解しやすくなると思いますし全体のブランド力も上がると思います。



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