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全設定ちゃぶ台返し! スーパーマン2025の感想

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前置き
私はクリストファリーブ版を3から劇場で見て、その後レンタルビデオや日曜洋画劇場で1と2を見た世代です。アメコミは大好きで多くのDC作品やマーベル作品を劇場で見ています。コミックはほぼ見ていないです(ほんのちょっとレベルです)。映画は大好きで今でもサブスクで1週間に1本は必ず見ています。
このレベルの私がスーパーマン2025を見ての感想を書きます(ネタバレあり)。一気にドカッと書くのでバラバラの展開になりますが参考程度にしてください。

面白かったですが正直期待外れでした。
その最大の理由がスーパーマン史上最も弱いスーパーマンだからです。
まぁ~弱い!負けて負けて負けまくります。スーパーマン2025には犬含めて多くの助っ人が登場しますが彼らがいなければどうもこうもいきません。

戦闘力的にも弱いですが心も最弱です。
戦争に無下に介入し善悪を判断するなど失敗続き。それでも地球を救いたいと動き回るので良い部分もありますが問題の発火点にもなります。

クラークケントとしては最強。
本来クラークケントは仮の姿で弱く優柔不断であることがスーパーマンの原則ですが、スーパーマン2025では自分に自信満々で女性にもぐいぐい行くキャラとして描かれています。つまりいつものスーパーマンとは真逆の設定になっています。人間としてはしっかりと男やっていますがスーパーマンとしては全く不出来なキャラなんです。

世に多くあるスーパーヒーローの作品ではよくある設定です。スパイダーマンなんかはまさにこれですよね。ですのでジェームスガン版最新スーパーマンをこの新しい設定で進める!と言うのには異論はありません。しかしそのためには”なぜそのようになったのか?”という部分を丁寧に描かなければなりません。しかしその部分が一切描かれません。

映画はヴィラン(敵)が頻繁に来襲し、スーパーヒーローたちが当たり前のように退治しているというすでに出来上がった世界の途中から始まります。もうスーパーマンは既に存在しているんです。で、そのスーパーマンの設定が上記した内容と言う感じです。見る側は映画が設定した内容を突き付けられるしかありません。これが新作映画ならまだしも、スーパーマンという映画の長い歴史のキャラ設定をぶち壊しているのですから、丁寧な説明が必要だったと思います。

更に映画冒頭にひたすらケントとロイスが口論する場面があります。このシーンが異様に長く(体感では20分以上・・)、そこでスーパーマンの精神の弱さを表現しようとするのですが演劇の様にずっと1つの部屋だけでの口論。挙句は既に始まっている物語ありき(映画ストーリーの前に起こっている事)の口論で見ているこちら側はあまり理解が出来ませんし、話している内容のシーンも無いので間延び感が半端ありませんでした。ヒーローもののNetflex版でよくある時間稼ぎ的なシーンを映画で長時間見せられている感じといえばわかりやすいでしょうか。

この会話の部分で今回のスーパーマンは今までと違うと誰しもが予感するでしょうが新章の最も大事なギャップ部分を全部話し合いだけでユーザーに伝えるのはあまりに雑です。もしかしたら全撮影の後にそのままではわかりにくいだろうと監督が嫌々付けたしかはわかりませんが、個人的にはこの手法は好きではないです。

スーパーマンは体だけ超人で人間に育てられたので心は人間である。この大事な設定をもっと2時間を使って描けたと思います。
勝手に個人的な物語冒頭シーンの妄想。

クラークケントの出勤シーン
新聞でスーパーマンがヴィランをまた退治したと記事になっている(ヴィラン対ヒーローが当たり前の世界であると印象付ける)
ロイスと会社イチャイチャする
新たなヴィランが現れる
ロイスとイチャイチャを続けたいのでなかなか出向かない
ジャスティスギャングが先に到着し闘いを開始
ロイスに促されようやくス-パーマンが出動
ヴィランの倒し方でジャスティスギャングと口論
スーパーマンが選んだ倒し方でビルが倒壊し多くの被害者が出る
救われた人と怪我をした人でスーパーマンへの評価が分かれる
この取材をロイスとクラークが行い思いにふける

たったこのシーンを冒頭に追加するだけでも上記した口頭だけで長々と新しいスーパーマンのひ弱さを表現するよりかは説得力があったり見る物を飽きさせないのではないでしょうか。

2時間以上もあるのに大事な新しい設定部分の表現は非常に少なく、結局はヒーローものの展開ばかりで時間を使っているんですよね。要はこの一本でネタバレしたくないんですよ。完結したくないんですよ。だからちゃぶ台返しの設定ばかりのスーパーマンなのに説明が全く持って描かれないんです。無碍にジェームスガンを引き抜いて多く作品を作ってもらうために出た弊害だと思います。

そして個人的に思うのですがこれっていったい誰の為に作られた作品なんでしょうか。

今までの正義の象徴であったスーパーマンを期待して見に行ったおじさん層の為?違います。私含め多くのおじさん方の設定をちゃぶ台返しにしている+私よりも上の層にジェームスガンのあのガーディアンオブギャラクシーと全く同じ演出は受け入れがたいと思います。私は嫌いではないです

では新規参入の為?これも違うと感じます。
上記したように全ての世界設定が既に決まっている状態からぶち切ったように話が始まるのでスーパーマンの基本的な初期設定が無いとそもそもロイスが誰かもレックスが誰かもわからないでしょう。実際嫁さんは全く理解していませんでした。

つまりスーパーマン2025は古参ユーザーしか理解が難しい、でも古参が期待しているスーパーマンは作らない。この俺が新しいスーパーマン像を作ってやるから楽しめ!とぶん投げられた作品に感じるのです。ここ数十年のファイナルファンタジーに似ています。

これが起こったのはジェームスガンを三顧の礼で迎えた弊害です。アーティスティックな監督が誰かも咎められることなく作品を作ると大概このような自己満足作品が出来上がります。私はとても残念でした。
でもこのスーパーマン2025に賛辞を贈る人を非難しているわけではありませんし楽しかった部分も多々あるので今後も家で追いかけます。

私と嫁は同じ得点で60点です!

あまりにネガティブキャンペーンになったので最後に箇条書きですが良い部分も書いておきます

・キャスト選択は上々。スーパーマンの新しい俳優さんにそこまで違和感はない。ロイス役の人も凄く顔が似ている。
・最新CGを使っている+ジェームスガンが使うのが上手なので全てのシーンにおいて迫力がある
・ジャスティギャングが色々なシーンで良い味を出している(全く説明がないが・・・)
・ジェームスガン色が良い意味でも悪い意味でも全開でガーディアンオブギャラクシーそのままのスーパーマン版と言う感じでオシャレ
・スーパーガールの伏線はちょっとニヤッとした
・嫁意見※犬が可愛すぎる

以上でした!



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