子供の頃に何気に目にして、その衝撃と共に脳裏に焼きつくのだけれども、まだ知識が足りていないもので、それを一向に理解できずにいながら、大人になってしまい、そういったかさぶたのような物をたまにかきながらそぎ落としていくという事が皆さんもあると思います。
僕の中で、その一つとなっているのが、このアルバム。
「SUCK IT TILL YOUR LIFE ENDS 又は 死ぬまでそのままやっていろ」
アーティストは「MINAKO」。
当時に何気に見ていた地方の音楽番組のエンディングに、アルバムの中のMelt Downという曲がかかりました。
何か気にかかったので、メモしておいたら偶然tsutayaにおいてあったのでレンタル。
早速聞いてみてびっくり!
なんていえばいいのか難しいのですがレゲエと民族音楽とニューミュージックを日本のポップで混ぜたという表現が正しいかもしれません。
で、一番の見所は、本人が作詞している歌詞です。
70年代のフォーク次代の暗黒面と似たような日常と狂気を微妙なバランスで描いています。
当時の松任屋や金延などを髣髴とさせるセンセーショナルな歌詞が並びます。
それがこの不気味でディープな音色に乗るのでなんとも不可思議な乗りが生まれます。
「優しい人が、優しい手で私の頬を殴りつけてきた。
私の両目、えぐりだして空に放り投げて世界を見なさいといった」
うん。
凄いです(笑
伝説の90年代を越えて日本最後の黄金期2001年に生まれたこの名作ですが、残念ながら、Minakoさんはこの一枚で消えてしまいました。
このネット社会で、残った情報はAmazonに書かれている事ぐらいで大変もったいない事です。
まあ、でもそんな傑作と偶然つけたTVで偶然見つけて、偶然それに反応してしまった、出会ってしまった、ってことはとても嬉しいことなのですよね。