中華ゲーム機の老舗、アンバーニック社2023年度の新商品1発目であるAnbernic RG405Mが届きましたのでいつも通り忖度なしに本音でご紹介したいと思います。
届いたRG405Mがこちらです。いつもと同じデザインですが箱が凄く薄くて、初め数珠でも入っているのかな、と思うほどの薄さの箱でした。
開封します。
まずは底蓋チェックから。中華ゲーム機市場シェア200%の画面拭きクロスセット。箱が薄くなった分、ケーブルが小箱に入っている仕様に代わりました。
充電ケーブルはUSB-A to USB-Cです。
いつも通りの厚めの保護シールが入っていました。外れもたまにあるのですが今回は当たりでぴったりと貼れました。
説明書は表裏が中英になっており、基本操作方法が書かれています。しかし今回はAndroidOS一択なので迷うことはないでしょう。
それでは早速RG405Mを見ていきましょう。
うん!格好いい!これに尽きますね。やはりメタルは男のロマンです。
RG405Mのスペックを見ていきましょう。
OS:Android 12
SOC:Unisoc Tiger T618 8コア 2GHz
CPU:Cortex A75 2GHz 2コア Cortex A55 1.8GHz 6コア
GPU:Mali G52MC 950MHz
Memory:LPDDR4X 4GB 1866MHz
Storage:128GB MicrSD max2TB
Display:4inch 640×480 IPSタッチスクリーン
Battery:4500mAh
身体検査もやっていきます。
縦:7.39cm
横:16.1cm
厚:1.64cm
重:266g
RG405Mの全体をじっくりと観察していきます。
【前面】
まず感じるのはこの小ささです。Unisoc Tiger T618を搭載してこの小ささで大丈夫なの?と感じるほど小さいです。しかしその小ささな機種なのに堅牢なメタル筐体というところがまさにロマンです。カラーはグレイを選択しましたが実際には白よりの明るいシルバーではなく少しブルーがかったブロンズシルバーのような感じです。粒子を感じるギラっとした光り方をしますが触るとツルツルです。
【左右面】
どちらにも何もなくつるっとして緩いカーブになっています。
【上面】
電源ボタン、音量ボタン、USB-Cスロットに加えかなり大きめに排気口を搭載しています。RG405Mにはファンはありませんが上部へ抜ける熱い熱を利用しての上部排気口はメタル筐体と合わせて非常に排熱効果をもたらすと想像できます。
【下面】
スピーカー穴にMicroSDカードスロット、3.5mmヘッドフォンジャックがあります。AndroidOSになったのでシステムOS用のカードスロットがなくなりましたね。
【背面】
メタル筐体でおなじみのすべり止めラバーが左右についています。
RG405Mのパーツを見ていきます。
【ABXYメインの4つボタン】
ぷっくりとした形状で表面が軽く膨らんでいます。ストロークは中華ゲーム機ではメジャーな深さでしっかりとした押しごたえを感じれる深さです。押す時の抵抗は最近の商品の中では一番しっかりとしています。ここ最近押し込み抵抗がどんどん軽くなっていて心配していましたが、今一度抵抗を少し戻した感じです。戻りは早く連射にも耐えれます。
メタル筐体は多くの企業がチャンレンジしてきましたが、多くがメインのボタンのバリ加工に失敗してきましたがやはりそこはメタル筐体の元祖アンバーニックです。ギリギリまで穴を塞ぎつつもボタンの押し込み部分へのバリを一切残さない仕様はさすがです。ただし個人的にこのシックなメタル筐体でのこのカラーボタンは残念でたまりません・・・。
【十字キー(D-PAD)】
メインと同じ裏ゴムを使っていると思われ、しっかりとした押しごたえを感じる十字キーです。斜めへの入力も他キーを巻き込む感じをあまり持たせないキーで個人的にはファーストインプレッションからいい感触を持っていました。
実際格闘ゲームで技の出を確認しましたが非常にスイスイと技が出て、久しぶりに格闘ゲームで技が出る十字キーが現れてうれしい限りです。
【アナログスティック】
良い塩梅に抵抗感がありつつ操作しやすいアナログスティックで特に問題を感じませんでした。押し込みL3R3もあります。
実際格闘ゲームでテストしましたが技がぽんぽん出て良い感じでした。
アンバーニック初の上アナログスティック配置ですが、実はyoutubeの視聴者の方から言われるまで気づきませんでしたが、個人的に違和感はなかったです。ただしアナログスティックでの技入力に少しだけ「ん??」という違和感を感じたときがあったのでもしかしたらそれが上にある違和感だったかもしれません。
【L2R2ボタン】
筐体が小さいので違和感なく押せます。遠くにあるLR2は少し突起させてありますが指の短い私にはそれでも押しずらさはあります。ただし実際に使うのはPS2だけですのでほぼ気にする必要はないでしょう。
よく似ているRG353Vと性能が全く同じのRetroid Pocket3+と並べるとこんな感じ。
RG353Vと比べるとポート類の違いがよくわかりますよね
それではRG405Mの電源を入れていきます。オリジナルアンドロイドロゴから
格好いい効果音とともにアンバーニックのロゴが出て
毎度の初期設定画面が出ます。
勝手に再起動せずに「Configuration setup is done please click」と出て止まりますので、適当にボタンをしてください。
するとアンバーニックのいつもの動く美少女の壁紙が現れて起動します。
ちなみにWi-Fiに初めてつなげると自動でアップデートのお知らせが来るのでアップデートしておきましょう
このアップデート、想像以上に長いので充電しながらのんびりと待っておきましょう。初期設定では画面消灯が30秒なのですぐ真っ暗になりますが再起動まで放っておいてください。再起動時には上記したロゴが出るときの大きな効果音が鳴りますのでそれを終わった合図と聞いてください。
画面はアンバーニックのOCAスクリーン技術で相変わらず猛烈に綺麗です。個人的に有機ELでなくても十分です。色々触りましたがタッチスクリーンの精度も今までのアンバーニックのタッチスクリーンの中でも一番良い感じなのでストレスはほぼないです。
事前にGoogle Storeもあるのでとにかく安心です!!これがないとアンドロイド機は本当に使い物になりませんからね。
実際に起動させましたが、ちょっと不安定でした。たまに落ちることがあるのでさっさとエミュレーターをダウンロードしましょう。
アンバーニックオリジナルのフロントエンド(エミュレートランチャー)も健在でうまく利用すれば皆さんが一番親しんだLinux形式の使い方で遊ぶことができます。
基本的な使い方はこちら↓
サムネイル(ゲーム名と画像を同時の表示させたい方はこちら↓)
性能を数値で見れるベンチマークテストをしていきます。うちは危険性が増していると言われているAntutuではなく信ぴょう性が高い3D Markで検査しております。テスト結果と合わせて似た性能の商品と比べます。
【SLING SHOT】
Overall score:2158
Graphics score:2030
Graphics test 1(FPS):12.70
Graphics test 2(FPS):6.70
Physics score:2767
Physics test part 1(FPS):51.10
Physics test part 2(FPS):28.90
Physics test part 3(FPS):15.30
【Wild Life】
Overall score:742
Average frame rate(FPS):4.40
SLING SHOTに関しては全く同じ性能のRP3+に微弱ならすべて負けています。一つでも勝ったり負けたりだと数値から見ても誤差の範囲内かなと言えるのですが全て負けているのはすごく気になります。経験上で言えば1W位電流量がRG405Mの方が低いのかなと想像してしまいます。しかしWild Lifeは少しだけ勝っているので、これもまた判断が難しい所ではあります。個人的には左記した内容かなと思いますが証拠はないのでここは憶測での話と捉えてください。
多くの人が一番気になるエミュレーターのテスト結果を見ていきましょう。
ファミコン
問題なくサクサク起動します。
ファミコン ディスクシステム
問題なくサクサク起動します。
ゲームボーイ
問題なくサクサク起動します。
ゲームボーイアドバンス
問題なくサクサク起動します。
スーパーファミコン
問題なくサクサク起動します。
PCエンジン
問題なくサクサク起動します。
PCエンジン スーパーCDrom²
問題なくサクサク起動します。
メガドライブ
問題なくサクサク起動します。
メガドライブ メガCD
問題なくサクサク起動します。
メガドライブ スーパー32X
問題なくサクサク起動します。
ゲームギア
問題なくサクサク起動します。
セガマスターシステム
問題なくサクサク起動します。
MSX
問題なくサクサク起動します。
ワンダースワン
問題なくサクサク起動します。
アーケード
問題なくサクサク起動します。
3DO
問題なくサクサク起動します。ただしゲームより相性問題があります。
ニンテンドーDS
問題なくサクサク起動します。タッチパネルも利きます。
ニンテンドー64
専用アプリのMupen64Plus FZで解像度2880 x2160でもサクサクでした。
プレイステーション
プレステの最新エミュレーターであるDuckStationでResolution x4でプレステでもかなり重い部類に入るTobal2が快適に動き
平均的なゲームのアインハンダーでx6でぎりぎりいい感じに遊べました。
ドリームキャスト
問題なくサクサク起動します。
Atomiswave
問題なくサクサク起動します。
SEGA NAOMI
対応ゲームであればサクサク動きます。
PSP
レンダリング解像度x4 スプライン/ベジェ曲線:高 アップスケールレベルx3 異方性フィルタリングx16という超ハイ設定でリッジレーサーがかなり快適に遊べました。x5でも遊べますが要所要所で少しカクツキを感じます。
重いことで有名なワイプアウトもレンダリング解像度x4 スプライン/ベジェ曲線:高 アップスケールレベルx3 異方性フィルタリングx16の設定で比較的快適に遊べます。
セガサターン
YabaSanshiro2Proアプリのバージョンアップがいい感じで相性さえ合えば軽快にゲームが遊べます。
ダイナマイト刑事もBGMが鳴るようになっていました
ただしまだまだ動かないゲーム、表示がおかしいゲームが多くありますのでご注意ください。グレナイ96は相変わらず画面バグが起こり試合前のロードでクラッシュします。
Wii
かくかくで遊べるレベルではありません。
ゲームキューブ
基本かくかくで遊べるレベルではありませんが
一部処理が軽いゲームであれば結構サクサク遊べるものもあります。
プレイステーション2
非常に軽い一部のゲームであれば遊べますが3D系は無理と思ってください。
【総括】
操作系や外観の出来から言っても久しぶりにアンバーニックにとってほぼ完ぺきに近いゲーム機が出たぞという感じ。当然内部構造はRetrodPocket3Plusの二番煎じであり亜種なのは確かです。しかし目たり筐体に加え非常に小型であるというポイントは非常にメリットであると言えます。少し前にRetrodPocketがメタル筐体を発表したのでこのタイミングで先に出せたのは大きいでしょう。
RetrodPocketが見つけ出した奇跡のチップセットUnisoc Tiger T618が今まさに安価帯中華ゲーム機では一番の性能を持っています。その中でユーザーの選択肢は今2つです。このRG405MかRetrodPocket3Plusか。RG405Mを総括するうえでこの比較は外せない要素でしょう。
RetrodPocket3PlusとRG405Mをユーザーが迷うのであればこのポイントで選べばいいです。
解像度と画面が大きいのはRetrodPocket3Plus。RetrodPocket3Plusは1334 x 750の4.7inch。RG405Mは640 x 480 4inchで、解像度で言えばRetrodPocket3Plusの方が約3.2倍きめが細かいです。画面は横長で大きく、PSPのゲームは塔婆に近い画面で遊べますし、DSのゲームでは2画面をより大きく表示できます。
しかしこれらは諸刃の剣にもなります。RG405Mはレトロゲームの黄金比である4:3の解像度比になっており多くのレトロゲームを歪まさせることなく表示できます。当然ですが画面サイズが小さければゲーム機自体も小さいのでそれはポータブル機では当然かなりのメリットポイントになります。
つまりRG405Mは最新の中華ゲーム機のトレンドになりそうな予感のUnisoc Tiger T618世代の一つの選択肢として存在できる商品と言う事です。ビルドクオリティも両社非常にレベルが高く、もしかしたら1W当たりの電流量は違いがあるかもしれませんが基本的にはほぼ性能は一緒です。ですのであとはユーザーが何を求めているのかで選べばいいという事なんです。それくらいこの両者の商品レベルは高く、今後もしこのUnisoc Tiger T618世代に新しい業者が参入するとすればよほどのメリット部分を持ってこないと劣化したとしか見られないぞという感じです。
買い替え需要ですが、当然RetrodPocket3Plusを持っている人は買い替え必要なしで良いです。個人的にはRG350Mからの買い替えはまさにこれじゃないかなと感じます。PSPやドリキャスをより良い環境で遊びたい人であればRG353Mからの買い替えもありだと思います。CFWやオリジナルOSの選択が必要ないAndoroidOS時代はまさに初心者の方にも持って来いの環境ではないかと思いますし、フロントエンド機能を使えばLinux形式でゲームを遊ぶことができます。多くの方がアンドロイドスマホ使っていないから使い方がわからないと言ってアンドロイドゲーム機を敬遠している方も多いと思いますが、そのあたりもフロントエンドがカバーしているので良い感じですよ。
個人的には安心してお勧めできる新商品ですよ!
RG405M
Anbernic RG405Mのリンクはコチラ RG405M販売ページ
¥23,299(※送料が別途¥1,699かかります)
これら記事は下記のお爺さんの公式Youtubeチャンネルで全て実際にプレイしている動画を挙げてますので、合わせて参考にして下さい。
まだチャンネル登録お済でない方は登録していただけますと嬉しいですし、高評価頂けますと次作品への元気になります。
ゲーム老人チャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UC12oO7Nhb7-guQ8NNbm2_GQ