前回の記事で無事ハーネスが完成してロムも25年の時を経て、まさかの生きていたという事実がわかり万歳でしたが、前回記事にしたようにどうやらCPS2にも特殊なからくりがあり、サブボードの電池が切れると内部のセキュリティが働き自らサブボードを壊してしまうという恐ろしい機能があるようです。
前回記事はコチラ【2】CPS2のコンパネを作る「作業開始」
非常に怖い作業ですが、怖いと言って放っておいてもいつかは電池が切れて壊れてしまうので、いつやるの?となれば今でしょ。と言う感じで本日はCPS2のロムカセットの電池交換にチャレンジしていきます。
まずはそもそも電池ももしかして誰かが交換していたりしてという事でも踏まえてばらして確認します。
CPシステム2の裏面にはへクスドライバーと言う特殊なドライバでないとあかないネジが4個ついていますので、それを開けていきます。
へクスドライバーはこんなもので、今では100均でも売っています。大きさがいくつかあるのでセットの物を買いましょう
ただし本来はこの部分にCマークの特殊ネジがついておりますが私のは既に外されていました。ちなみにこれを外すのが難儀で、多くの方はパワープレイで回りを掘って抜き取るようです。
それではご開帳
吸気は無しで排気だけなので中は25年たっても非常に綺麗な物です。
それでは電池がついている表面を観ましょう。電池は何がついているかの緊張の一瞬です。
どんっ!
こちらも美しいですね。
そして電池は・・・
おおおおおおおっ!!!
純正であるMaxell製の電池!!!
これはオリジナルの電池ですからまさかの奇跡的に25年間切れずに動いていたという事です。化学は凄いですね。(この電池は実はかなり前に生産が中止になったので純正である可能性が非常に高いです)
しかしそれは逆に言えばいつ切れるかわからないという事で、早速CPS2の電池交換作業に入ります。
今回CPシステム2の電池作業に購入した商品はコチラ。
①塩化チオニルリチウム電池
今回の作業の目玉となる商品です。
塩化チオニルリチウム電池なんてあまり聞きませんよね、私もそうでした。
調べたところによるとどうやら業務用の電池なようで基板のデータ保存に主に使用されている電池です。
特徴が凄くて、何と-55°~88°まで正常動作し、年に1%しか放電せず、3.6Vもの電流を流します。
今回は事前についていた小さい1200mAhのモノでは無くせっかくなので大容量の2600mAhのものに付け替えます。
購入したはコレです
EEMB 塩化チオニルリチウム一次電池 (Li-SOCL2)3.6V AA (単3)円筒形リチウム電池 ER14505 2.60Ah 充電不可 メーカー直販 1個入
②電池ボックス
上記の塩化チオニルリチウム電池を収納する電池ボックスです。
実はこういった電池ボックスは1.5V用と記載がされており、塩化チオニルリチウム電池の3.6Vは大丈夫かなと思ったのですが、探しても3.6V用の電池ボックスなどはないのでこれを使用しました。
更に配線も事前に取り付けられているので非常に楽です。
購入したはコレです
uxcell バッテリーホルダー 1×1.5V単三電池ホルダー プラスチックケース 収納ボックス 6個入り
③鬼ピタ
電池ボックスを内部に側面に貼り付けるために絶縁体両面テープが必要なのでコレにしました。
購入したはコレです
鬼ピタ 両面テープ 魔法のテープ 超強力 3m 保管できる はがせる 魔法 日本ブランド[正規品] 強力 両面 テープ 透明 ガラス タイル 布 ドラレコ
もしも電池の不良品と知らずに交換したら泣きを見るので必ず事前に電池の電圧を計っておいてください。
私のはちゃんと3.6V来ていました。
出来ればケースに入れても確認しましょう。ケースの不良も可能性があるので。
※ちなみに、youtube用の撮影の時に「これが電池ですね」と指を付けたときに凄い音でバチッ!!!と静電気が走りました。嫌な予感・・・
塩化チオニルリチウム電池の+と-の位置をよく確認し、基盤を裏返しにし、塩化チオニルリチウム電池が半田さている裏側に電池ボックスのコードを半田します。
※必ず+と-を間違えないようにしてください!!!!
半田が終わったら新しい電池は入れずにそのままCPS2のマザーボードへ装着します
電源を入れます。
???
あれ・・・・おかしい、画面がバグっている・・
もう一度電源を入れなおす
あ・・・先よりひどくなってブルースクリーンになった・・・
この後何度電源を入れてもブルースクリーンから変わりませんでした。
多分ですが、あの静電気が過充電ショックを与えたのか・・・と意気消沈して動画の撮影も一旦終えました。
意気消沈していたのですが、どうせ壊れたのであれば、せっかく塩化チオニルリチウム電池も買ったしダメもとで付け替えてしまえ!とCPS2からサブボードを取り外し、バチンバチンとMaxellの塩化チオニルリチウム電池の差さえ部分をペンチでカット。
切り取った塩化チオニルリチウム電池。
25年間生き続けてくれてホンマにありがとね。
すぐさま購入した塩化チオニルリチウム電池をセットし、側面に鬼ピタで電池ボックスを貼り付けます。そして先とは違いサブボードケースにいったん収納しなおします。
そしてダメもとでもう一度CPS2のメインボードに差し込み電源ON。
えええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!
直った~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
体内電池で電池切れでも1時間は持つと言われていますので次の日の朝、12時間後に起動確認しましたが無事起動してくれましたので、今回の電池交換は成功と言う事になりました。
良かった良かった・・・。
うーん、今回起こった一連の流れを解釈するとこんな感じです。
①塩化チオニルリチウム電池を素手で触って基盤全体に過充電がかかった。その際塩化チオニルリチウム電池も破損し、基盤やセキュリティ部分にも過充電で不具合が出た。
しかし塩化チオニルリチウム電池を付け替えて安定した3.6Vが再び流れたので直った
②1回目はサブボードをむき出しのままメインボードに差し込んだので本来の差し込み幅よりも接触端子部分が入りすぎて異常をきたして画面表示が出来なかっただけで電池ゆいゆいの問題ではそもそもなかった。
と言う2つの推測が予想されます。2つとも理由と言う可能性も大いにあります。
そしてまとめ。
色々な有志の方がこの件は記事にされており、その主流は私が今回初めにやろうとした方法。つまり電源を入れながら塩化チオニルリチウム電池の支えを切り取り新しい塩化チオニルリチウム電池をボックスに収納するという方法です。
しかし今回私はサブボードに電源を通さずに普通の状態で作業し成功していますので個人的な感想としてこの方法の方が良いと思います。
やはり電気を通しながらニッパーで通電部分を切り取る方が感電の恐れと、それこそ変な電圧が基板へかかる恐れがあります。
なので普通にこのように机の上での作業でも壊れませんでしたのでこの方法をお勧めします。
良かったら参考にして下さい。
これら記事は下記のお爺さんの公式Youtubeチャンネルで全て実際にプレイしている動画を挙げてますので、合わせて参考にして下さい。
まだチャンネル登録お済でない方は登録していただけますと嬉しいですし、高評価頂けますと次作品への元気になります。
ゲーム老人チャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UC12oO7Nhb7-guQ8NNbm2_GQ